「女子大生買春」辞職に伴う新潟県知事選が、日本中の原発再稼働に影響を及ぼす可能性 | ニコニコニュース

 対決の構図は、国政の与野党一騎打ちとなった。自民・公明は元県副知事で海上保安庁次長の花角英世氏(59)を擁立する。野党系は新潟県議の池田千賀子氏(57)を統一候補として戦う。自民は、米山氏辞任直後から党本部の二階俊博幹事長と新潟県連の塚田一郎会長が会談。早々に花角氏擁立論が浮上したが、自民党色を出した前回選挙で敗れた教訓から、党派色を出さない戦略。「県民党」を標榜し、県内の企業経営者などでつくる勝手連「新しい新潟を考える会」が花角氏に出馬を要請する、というかたちをとった。

 5月9日に、上京した「新しい新潟を考える会」の有志が花角氏に出馬を要請。花角氏は前向きな姿勢を見せ、近く出馬表明する。14日の週にも出馬表明となるもよう。花角陣営は、原発再稼働の是非の争点化を避けて戦うとみられる。

 沖縄の名護市長選でも自公系候補は、辺野古基地問題の争点化を避け、勝利した。それと同じ手法を取る。あくまで「新しい新潟を考える会」が表の選挙母体となり、自民党は後方支援に回る。もっとも、自民党本部は人もカネも大量投入で必勝体制を敷くのは間違いない。もし負ければ安倍政権へのダメージにもなるため必死だ。

 一方の野党系は候補者選びが難航した。前回推した米山氏の辞任の痛手を受け、クリーンなイメージとなる女性候補擁立が絶対だった。森裕子参院議員(自由党)、菊田真紀子衆院議員(無所属)、西村智奈美衆院議員(立憲民主党)ら、地元の女性現職国会議員の名前も浮上したが、5月8日、電撃的に池田氏が出馬表明。無所属の菊田衆院議員と共に記者会見して党派色をなくし、こちらこそ本家本元の「県民党」として、自公に先んじた。

 池田氏は原発のお膝元の柏崎選出の県議。柏崎市生まれで、柏崎市役所に歯科衛生士として約20年間勤めた後、2003年の柏崎市議選で初当選。市議3期の後、2015年の県議選に出馬。現在、県議1期目だ。前回知事選では出遅れた野党だったが、米山氏が統一候補になった後、原発再稼働の是非を争点にして逆転勝利を収めた。今回もその再来を狙う。

●来年の参院選にも影響

 そこで気になるのが、野党の連携。前回は米山氏出馬に際し、野党はスッタモンダした。連合新潟がすでに自民党系候補(森民夫・前長岡市長)の推薦を決めており、民進党は自主投票。米山氏は、自由党、社民党、共産党の3党の推薦だった。連合傘下には、原発再稼働推進の電力総連や電機連合がある。連合新潟が早々に森陣営に入ったため、連合に気を遣って民進党は野党共闘に乗れなかった。

 もっとも、終盤になって大接戦となり、勝つ可能性が出てくると、民進党所属の国会議員だけでなく当時の蓮舫代表も米山氏の応援で新潟入りした。

 今回も前回同様、自由、社民、共産が池田氏推薦となるのは確実。立憲民主党も「原発ゼロ法案」を独自に出しているほどだから池田氏推薦は固い。問題は、民進党と希望の党が合流した国民民主党だ。実は、国民民主は新潟県選出の所属国会議員はゼロ。民進党県連所属の県議など地方議員しかいない。地方議員と連合新潟がどう判断するかにかかってくる。

「新潟県知事選では野党共闘路線に乗ることになると思う。ギクシャクはあるだろうが、勝ち目があればまとまる。連合新潟も勝ち馬に乗るだろう。電力総連など乗れない単組は個別対応でいい」(国民民主党関係者)

 とはいえ国政では、できたばかりの国民民主党は立憲民主党に対し、対抗心を燃やしている。「原則審議拒否しない」「対決より解決」「共産党とは距離」など、立憲・共産・自由・社民が取る野党共闘路線とは微妙に違う独自色を出そうとしている。

 新潟県知事選でオール野党共闘が実現するのかどうか。今後、国民民主党が国政で、立憲を中心にした野党共闘路線で行けるのかどうかが、新潟県知事選で浮き彫りになる。勝敗の行方も、共闘に影響するだろう。野党の負けが濃厚になるようなことがあれば、共闘に亀裂が入るおそれがあり、来年の参院選の行方も大きく左右する。
(文=編集部)米山隆一新潟県前知事(読売新聞/アフロ)

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