25歳女性、カラダを売っても続く貧困の深刻 | 貧困に喘ぐ女性の現実 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

原田萌さん(25歳、仮名)は、淡々と語りだした。一貫して表情はあまり変わらない。本人は“何もかもあきらめている”と言うが、年齢相応の若さも喜怒哀楽もなく、本当にただ生きているという感じだった。

現在は埼玉県にある工場の仕事に就く。ラインで工業製品を組み立てる簡単な作業のようだ。地元にいる頃、うつ病を患って精神的な波が激しくなり、知らない土地に出稼ぎに出てからさらに悪化した。2度転職を余儀なくされ、時給は工場が変わるたびに下落した。現在は時給1050円、派遣工員の最低水準である。

この1年間は生活苦のため、池袋のデリヘルでバイトをする。所属の店名を聞くと、採用基準の低い格安デリヘルだった。仕事が終わったばかりというので、財布を見せてもらった。風俗は完全出来高制で報酬は日当で支払われる。千円札が5枚しかない。このうち4000円が今日稼いだ報酬だという。

「風俗は嫌ですよ。知らない男性と2人きりでいるのは、本当に耐えられないです。気分が落ち込んだときは、特にツライ」

1日の報酬4000円は、絶望的な安さだ。交通費と夕飯程度でなくなってしまう。価格1万円以下の格安店は、現在風俗店の過半数を占める。本連載で何度も指摘しているとおり、もうだいぶ前から性風俗は価格のデフレ化によって富の再分配の場として機能しなくなっている。

工場の給与は手取り11万円ほど、デリヘルでの収入は月2万~3万円。寮の家賃は4万5000円なので、手元に残るのは8万円程度。数年前に契約した新車の軽自動車のローンと、金利しか払えていない100万円に近い消費者金融の借金がある。車を手放し、最終手段であるカラダを売っても貧困状態から抜け出せないというのが現状だ。

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