授業料を風俗で稼ぐ女子大生たちの現実「バイトよりよっぽど効率的」 – ライブドアニュース

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 ノンフィクションライター・中村淳彦の新著が、10月末に発売された。タイトルは『女子大生風俗嬢 若者貧困大国・日本のリアル』(朝日新聞出版)。最近ニュースでも“貧困女子”という言葉がよく取り上げられているが、今若者の貧困率がヤバイところまで来ているらしい。【詳しくはこちら】ダ・ヴィンチニュースへ 2014年の文科省の調査によると、大学や短大、高専を中途退学した人の中退理由の1位は「経済的理由」だそうだ。また、親元を離れて通う首都圏の私立大学生の1日あたりの生活費は897円。900円を割ったのは、調査を開始して以来初めてのこと。1990年には2500円に届く金額だったのが、6割以上も下がっている(東京私大教連調査)。多くの若者が経済的に苦しい状況であるのが数字を見れば一目瞭然なのである。 そんな中、大学に通い続けるために女子大生たちが選ぶ最後の手段が風俗だ。本書では、昼は女子大生・夜は風俗嬢という2重の生活をしている女性たちに取材を試み、その実情を書き記している。 例えば、中堅大学に通う桜井梨乃さん(仮名、21)は、病気の母親と祖父母の介護を一人で担っている。進学に反対する家族からは学費の援助は望めず、やむなく自分で稼いで大学に通うことにした。その手段がデリヘルだった。時給900円のバイトよりも、日に20000円稼げるデリヘルのほうが遥かに効率が良いと判断した結果だった。その結果、月収25万円をコンスタントに稼げるようになり、なんとか介護と大学を両立させることに成功している。明治学院大学に通う山田詩織さん(仮名、22)もやはり、切迫した状況の中、大学に通っていた。父親は長年無職で、稼ぎは母親のパート代のみ。年間100万円の授業料を捻出するため、デリヘル嬢となった。 彼女たちのほとんどが、風俗嬢として働くことに後悔がないと語っている。普通にアルバイトをして1時間900円で働くよりも、風俗のほうがよっぽど効率的だからだ。中には「お客さんと話すことがストレス解消になっている」女子大生風俗嬢もいる。本書を読む限りでは負い目や引け目はあまりないようだ。 また、女子大生風俗嬢は、皆一様に奨学金も取得し、生活費の足しにしている。奨学金を月に10万円借りられれば、年間80〜100万円の授業料を払うことができる。しかし、卒業後は利子がついて500万円近い金額を返し続けなければならない。 本書では、この奨学金問題にも大きくスポットを当てている。奨学金によって1000万近い借金を背負うことになった女子大生風俗嬢は、その金額の大きさがイマイチ理解できずにいた。今のところ、就職できればなんとかなるだろうと楽観視しているが、月々4万円を返済していくことは、生活を大きく蝕んでいくことに違いない。どういう条件で借りた融資なのか、将来なにをしたいのか、負債を抱えるとはどういうことなのか、その意味を理解していない未成年の子供に1000万円の借金を背負わせるとは残酷すぎるし、常軌を逸脱している―本書より引用 著者は、これから進学する若者に向け、どの道が自分にとって一番「得」なのかを徹底的に客観視して考えて欲しいと訴える。…親の世帯収入が低く、投資(学費や奨学金)の回収に不安のある若者たちは、勇気を持って「通学生の大学に進学をしない」という選択をすることだ―本書より引用 将来へ続く道はたくさんある。果たしてそのためには大学に行くのがベストなのか、それとももっと違う道を選んだほうがいいのか、シミュレーションをしながら考えるべきだという。大学に進学するにあたり、奨学金をもらおうかどうか悩んでる人は、ぜひ本書を読んでほしい。あるいは、今後子供に大学進学をさせたいと考えている親世代も。将来的にとんでもない金銭的苦労をしないためにも、現実を知っておくべきだろう。文=中村未来(清談社)

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